第12回Together! Type 1 の御案内

 皆様お元気にお過ごしでしょうか。
 さて、インスリンを発⾒したバンティング博⼠のお誕⽣⽇の 11 ⽉ 14 ⽇が近づいてきました。 2008 年、国連がこの⽇を 世界糖尿病デー と定め、その⽇、世界各地がブルーにライトアップされ、糖尿病の啓発運動が⾏われます。
 熊本では、今年も 1型糖尿病患者さんとご家族、患者さんと交流のある⽅々、そして医療関係者が語り合う会として、 12 Together!, Type 1”を、熊本県糖尿病協会、熊本地域糖尿病療養指導⼠認定委員会、糖尿病研究・治療・教育振興会との共催で開催いたします。
 さて、今回は、 ここまできた 1型糖尿病の治療 バイオ⼈⼯膵島移植 のテーマで、この分野の第⼀⼈者である神⼾⼤学⼤学院医学研究科 肝胆膵外科 松本慎⼀先⽣をお招きし、勉強会を企画致しました。
 
 1型糖尿病は、何らかの原因でインスリンを出す細胞が減り、インスリンが出なくなる疾患ですから、不⾜したインスリンを外から補う インスリン補充療法 が現在の 1型糖尿病の治療法の主流ですが、その他に、膵臓にあるインスリンを分泌する β細胞がたくさん集まったランゲルハンス島を移植する 膵島補充療法 という治療法があることを皆さんご存知でしょうか?
 膵島移植とは、⾎糖値が不安定な 1 型糖尿病患者さんの⾎糖値を安定させ、重症低⾎糖を予防するために、無くなった、インスリンを分泌する膵島そのものを補充する、 膵島補充療法 です。
 実は、この治療法は、⽇本でも、 2020 年に保険適応になっています。
 しかし、⼈の膵島移植は、その有効性は明らかなのですが、膵島を提供してくれる⼈(ドナー)が不⾜しており、膵島が簡単に⼿に⼊らないことと、移植する膵島は⾃分⾃⾝の膵島とは異なるため、免疫を抑制する薬を服⽤しなければならないため、たくさんの患者さんを治療することができないのが課題でした。
 松本先⽣は、その課題を克服するため、医療⽤ブタの膵島を免疫隔離カプセルに⼊れて、 1 型糖尿病患者さんへ移植する、膵島補充療法の臨床応⽤を進めてこられました。
 また、先⽣は、 2004 年4⽉に、⽇本で初めて⼼停⽌ドナー(⼼停⽌ドナー:⼼臓が⽌まった後に臓器を提供する⽅のこと)から、膵島移植を、 2005 年には世界初の⽣体膵島移植(⽣体膵島:⽣きている⼈から提供された膵島)を実施され、 神の⼿”と呼ばれ、膵島移植の臨床及び研究で世界を牽引されてこられ、現在も、糖尿病の根本的治療法を⽬指して研究をされている先⽣です。
 今回、 Together!に、松本先⽣に来て頂くことが決まり、皆さんと明⽇の 1 型糖尿病の治療についてお話しできることは、何と幸運なことかと思っております。
 膵島補充療法がインスリン補充療法に代わる次世代治療となる⽇はもうすぐです。
 松本先⽣のご講演をお聞きになりたい⽅は、是⾮、 11 ⽉ 9 ⽇、 15 時、イオンホールへお集まり下さい。
 
 感染症対策ですが コロナの勢いは弱まってはいますが、本会中は、⼦供さん以外の⽅のマスク着⽤を宜しくお願いします。
 現在、 WEB での同時開催等検討中です。感染症で参加が難しい⽅、遠⽅で参加できない⽅も、⾃宅からの参加も可能となるようにと考えております。
 
■開催日時:2025年11月 9 日(日) 15:00~18:00
■場所:イオンモール熊本 イオンホール(2F)
      (熊本県上益城郡嘉島町上島字長池2232)
■参加費:無料
■事前申し込み:不要
■プログラム
 テーマ:“ここまできた 1 型糖尿病の治療―バイオ⼈⼯膵島移植”
  1)ご挨拶 15:00〜
  2)本⽇のテーマについて
  3)ミニレクチャー(45 分)15:05〜15:50
     1 型糖尿病のことを知ろう
     膵島移植とは
  休憩 (10 分)
  4)松本慎⼀先⽣ご講演(60 分) 16:00〜17:00
  5)“松本先⽣に聞く” 松本先⽣質問攻め!(30 分) 17:00〜17:30
  6)“みんなで語ろう”(30 分)17:30〜18:00
  7)閉めのご挨拶
 

 
問い合わせ:熊本県糖尿病協会 事務局

nittokyo-km@mountain.ocn.ne.jp